リーファーコンテナ(冷凍コンテナ・冷蔵コンテナ)の倉庫・保管庫の利用について

コンテナコラム

ここ数年、冷凍倉庫の満床率が高止まりしている事などからか、リーファーコンテナ(冷蔵冷凍コンテナ)を生鮮品や青果物の保管庫として利用できないかというお問い合わせが増えています。今回はリーファーコンテナ(冷蔵冷凍コンテナ)を陸用据え置き型として青果物・生鮮食料品の低温貯蔵庫 として利用について解説します。

リーファーコンテナの用途

リーファーコンテナ(冷蔵冷凍コンテナ)の良くご相談を頂く用途は出荷前の収穫物(野菜・果物・生花作物)の一時保管庫酒蔵・ワインセラーとしての利用、製造工場の場合は、冷凍品の保管、化学品・精密機械の保管等がございます。また今まではドライコンテナで保管をしていたが、猛暑のため、リーファーコンテナ(冷蔵冷凍コンテナ)に切り替えるお客様や追加で購入される方もいらっしゃいます。

コンテナのサイズは20フィートリーファーコンテナのほうが比率は高く、工場等へ設置する場合は40フィートリーファーコンテナの需要が高いです。

リーファーコンテナ(冷凍コンテナ・冷蔵コンテナ)を冷凍倉庫としての利用するメリット

リーファーコンテナを冷凍倉庫として使用するメリットは様々ですが、最大のメリットは庫内の温度設定を-30℃から+30℃まで0.1度単位で細かく設定できる高性能な冷凍庫・冷蔵庫を短期間で用意できる事です。コンテナをご利用場所に輸送・設置し、電源を繋ぐことで、簡易的な冷凍庫が出来上がります。同様の倉庫を建設した場合に比べて納期、コストともにメリットがあります。また、冷凍機も優秀で、保管物に応じて、常温(ドライ)・冷蔵(チルド)・冷凍(フローズン)の3温度帯の温度設定が可能です。

その他、リーファーコンテナは最大積載量20トン以上もあり、床がしっかりしてるため、フォークリフト等での直接積込・搬出が可能というメリットもあります。これは、プレハブ冷蔵庫・冷凍庫と購入比較検討する際のポイントのひとつにもなります。プレハブ冷蔵庫・冷凍庫でフォークの乗り入れを可能にする場合は、床面をコンクリートにする等、基礎工事が必要となります。

ちなみにドライコンテナに比べて、リーファーコンテナの内装パネルはステンレス鋼板で、外部パネルとの間に発泡ポリウレタンが注入されており、断熱効果を発揮します。ISO規格で規定されているため、外寸はドライコンテナと同じですが、内部寸法(内部容量)は断熱やパネルの分で、だいぶ狭くなります。

生鮮食料品に適したCA(Controlled Atmosphere)コンテナ

リーファーコンテナでもCA(Controlled Atmosphere)コンテナがあります。単に庫内を冷却し、定温に保つだけではなく、酸素濃度と二酸化炭素濃度を最適にコントロールする事で、庫内の生鮮品(果物や野菜等)の鮮度保存期間を延長できる技術です。呼吸量の少ない葉物野菜から呼吸量の多いアボカドやバナナまで、幅広い生鮮品を、鮮度を維持したまま輸送、保管が可能です。CA用の機器はオプションとして冷凍機に取り付け可能です。

リーファーコンテナの設定可能温度

リーファーコンテナの設定温度は通常-30℃から+30℃まで0.1度単位で設定する事ができます。庫内の積載物に応じて、常温(ドライ)・冷蔵(チルド)・冷凍(フローズン)の3温度帯を同一機種にて対応できます。またリーファーの大きな特徴は加温(ヒーティング)も可能な事です。加温した製品、貨物、凝固点の高い原料の保管等に威力を発揮します。

リーファーコンテナの電源

リーファーコンテナへの電源供給はケーブルと専用プラグにて行います。国際航路のコンテナ船内の電源は3相400Vのため、輸出入に使用されるリーファーコンテナ、国際航路にて使用されるリーファーコンテナ3相400Vのが標準になっております。

しかし、日本国内の一般的な電源設備は100V/200Vが一般的であり、コンテナ船外、コンテナターミナル外、リーファー専用用発電機等のない場所での400Vの電源供給は困難な場合が多いため、主に日本国内で使用されるリーファーコンテナへは400V→200Vへの降圧トランス(ダウントランス/トランスフォーマ)が取付されており、200V/400Vの両方が使用可能なDual voltageになっております。

日本国内航路のコンテナ船、RORO船内でも3相400Vより、3相200Vの電源プラグにほうが多いようです。このように、国内利用のリーファーコンテナは200Vが標準と言って良いかも知れません。 国内で倉庫として、リーファーコンテナを使用する場合、200Vの場合は50A以上、400Vの電源供給が可能な場合は30A以上の電流が必要です。

リーファーコンテナの騒音

リーファーコンテナの騒音に関しては冷却装置が常に稼働しているため、ドライコンテナと比較すると多少の騒音があります。騒音は最高で約80~90デシベル程度になります。この騒音は音質は違いますが、数値的には、日中の渋谷駅前のスクランブル交差点の騒音や地下鉄の車内の騒音と同程度と例えられる事があります。

一般的なエアコンの室外機の騒音が50~70デシベルと言われていますので、比較すると大きな音と言えます。リーファーコンテナを陸上で倉庫として使用する場合の最大のデメリットはこの騒音です。閑静な場所、近隣に住宅がある場所等での使用には注意が必要です。

リーファーコンテナ設置には建築確認申請が必要

コンテナを陸上倉庫と利用する場合は、建築基準法第2条第1号に規定する建築物に該当し、建築基準法に基づく建築確認申請が必要になるケースがございます。(詳細は弊社までご相談下さい。)

なお、延床面積が10㎡以下の建築物には建築確認申請が不要です。(ただし、更地へのコンテナ設置、防火地域への設置の場合は延床面積に関係なくなく、確認申請が必要となります。)

建築確認申請不要なJR貨物の12フィートタイプを倉庫・保管庫として利用

延床面積が10㎡以下のコンテナとしてはJR貨物の12フィート(5トン)タイプ(通称ゴトコン)になります。そのためJR貨物の12フィート(5トン)タイプの中古コンテナを購入して保管庫として利用する方も多いです。JR貨物の12フィート(5トン)タイプにも冷蔵コンテナ(断熱材入り・冷凍機なし)・冷凍コンテナ(断熱材入り・冷凍機付き)があります。ライノスコンテナではJR貨物の中古コンテナの販売も行っていますので、お気軽にご相談ください。

JR貨物コンテナ

リーファーコンテナの設置場所

リーファーコンテナの設置場所は電源供給が可能である事に加えて、設置場所はある程度地盤がしっかりしており、水平であることが大事です。水平設置でないと扉が開閉に支障がある場合があります。できれば地面が柔らかい場合、沈下の恐れがあるので、アスファルトやコンクリート上の整地された場所が望ましいです。ちなみに野外・屋外設置でも問題ありません。

またリーファーコンテナの設置時は設置場所までコンテナ専用トレーラーで輸送し、ラフタークレーン車での吊り上げ、設置を行う事が良一般的です。

リーファーコンテナは20フィートサイズでもドライコンテナより重いため、ユニック車等での輸送、設置が行えないケースが殆どです。(例外的に20フィート以下の小型サイズを、大型ユニック車で輸送・設置できる場合もあります。)そのためコンテナ設置場所には、このような大型車両が設置場所へ進入できるか、また、上空に電線等の障害物がないか等を事前に確認する必要があります。コンテナの買い換えのお客様で以前設置した際には問題なかったが、その後、環境が変わって新規のコンテナが設置できないという事例も稀にあるため、事前調査は重要になります。

(汎用冷凍機付) 冷凍コンテナ・冷蔵コンテナをおすすめ

ライノスコンテナでは、リーファーコンテナのBOXに国内メーカーの汎用冷凍機・冷蔵機を取付けたコンテナ冷凍庫・冷蔵庫の取扱いをおこなっております。お客様のご要望に合わせて、販売とレンタルにてご提供させて頂いております。(汎用冷凍機付) 冷凍コンテナ・冷蔵コンテナとは海上用リーファーコンテナの断熱材入りのボックス部分を活用し、リーファーコンテナ用の冷凍機ではなく、国内冷凍機メーカー各社の汎用タイプの冷凍・冷蔵機したものになります。

メリットとしてはリーファーコンテナ用冷凍機は特殊かつ専門性の高い製品であり、コンテナの主要港以外での修理メンテナンスが難しい事や、騒音や省エネの面でデメリットがありました。(汎用冷凍機付) 冷凍コンテナ・冷蔵コンテナは、国内冷凍機メーカー各社の汎用タイプの冷凍・冷蔵機の採用により、「リーファーコンテナの冷凍機に比べて、省エネ性能に優れており、電気代も割安」「全国各地のメーカーサポートネットワークや空調設備業者様にて、修理・メンテナンスが可能」「リーファーコンテナの冷凍機に比べて、静粛性に優れており、設置場所近隣への影響も最小限」というメリットがあります。

そこでライノスコンテナでは、リーファーコンテナを保管庫として検討している方へ、お客様のご要望、使用環境等を考慮し、(汎用冷凍機付) 冷凍コンテナ・冷蔵コンテナもご提案しております。ライノスコンテナはお客様の大切な商品、製品をしっかりと保管するためには、リーファーコンテナと(汎用冷凍機付) 冷凍コンテナ・冷蔵コンテナのぞれぞれのメリット・デメリットを十分理解し、使い分ける事が非常に大切だと考えています。設置型コンテナ冷凍庫・冷蔵庫(汎用冷凍機付きコンテナ)の詳細は下記のページに記載しています。

(汎用冷凍機付) 冷凍コンテナ・冷蔵コンテナ

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ライノスコンテナ株式会社第二営業部

ライノスコンテナ株式会社第二営業部

ライノスコンテナ株式会社第二営業部。主に法人向けの海上コンテナ販売・コンテナ買取を担当しています。ライノスコンテナサイトでは事例紹介や海上コンテナの役立つTIPS等を紹介しています。

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